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スクリーニング面談の途中で、候補者がふと漏らします。「先月ディレクターが辞めて、いまはチームリード2人がCTO直下なんです」。
これは、れっきとした組織構造の情報です。ところが実際には、面談メモに書かれ、CRMに登録され、そのまま誰にも読まれなくなります。
サーチを勝ち続けているエージェンシーは、この情報を別の形で残しています。会話ひとつごとに、組織図へ落とし込んでいるんです。
二人のリクルーターの違い
クライアントからVP of Engineeringのサーチが入ったとします。
一人のリクルーターは、LinkedInに役職名を打ち込み、ゼロからソーシングを始めます。もう一人は、その業界の十数社分、積み上げてきた組織図を開きます。各社のエンジニアリングVP、その下のディレクター、昇進一歩手前のシニアマネージャーまで、すでにそこに並んでいます。
後者のリクルーターは、5年間プロフィールが更新されていない人の名前も挙げられます。転職活動をしていない人。自分の仕事をうまく言語化していない、あるいはほとんど書いていないために、キーワード検索では決して出てこない人です。
ゼロからのスタートは、積み上がりません。組織図は積み上がります。
面談のたびにボックスがひとつ増え、あるいは修正され、次のサーチはその全体像をまるごと引き継げます。十数社分のレポートラインを頭の中に保持できるリクルーターはいません。組織図が、代わりに覚えていてくれるわけです。
組織図が教えてくれること
候補者の発掘は、分かりやすい使い道です。ただ、組織図にはもうひとつの役割があります。プレースメントの成否を左右するコンテキストが見えてくることです。
実際に決裁するのは誰か。 求人票にはハイアリングマネージャーの名前が書いてあります。でも、その人が単独でYesと言えるかどうかは、組織図を見ないと分かりません。マトリックス型組織、リージョナル本社にレポートする外資系子会社、合意形成を重視するカルチャーでは、窓口担当者の先に、会ったこともない承認者が2〜3人いることも珍しくないんです。間違った相手に何週間も売り込む前に、そこを確認しておきたいところです。
ポジションがどこに位置するか。 シニア候補者は必ず聞いてきます。同格のポジションは何人いるのか、トップまで何階層あるのか、昇進の余地はどれくらいか。一次面接の前に組織図から即答できると、しっかり下調べをしてくる候補者ほど、その違いに気づいてくれます。
構造そのものが持つかどうか。 失敗したプレースメントの多くは、実は座席表の段階で決まっていました。自分がこの役割を管理していると信じている人が2人いる。ハイアリングマネージャーには、すでに15人の直属の部下がいる。新しい入社者とCEOの間に、誰もいない。構造が壊れているとき、責任を負わされるのは新しい入社者です。だからこそ、誰かをその中に置く前に、構造を見ておく必要があります。
組織図を作成する
いま動かしているサーチの周辺チームを、部門ごと、レポートラインごとにマッピングしてみてください。
PDFは、御社のエージェンシーブランディング、見やすい階層表示、チャート上の全員のインデックス付きで出力されます。
組織図を活かし続ける3つの習慣
小さく始める。 初日から400人規模の会社を丸ごとマッピングする必要はありません。いま担当しているポジションの周辺チームから始めて、会話が進むにつれて外側を埋めていけば十分です。
最新に保つ。 2年前の組織図は、判断を誤らせます。誰かが異動した、退職した、昇進した。そのタイミングで更新しましょう。維持しきれないほど大きな会社なら、維持できるサイズまで範囲を絞ってください。
面談・商談の場に持ち込む。 面接の前に、ポジションの位置を候補者に見せる。キックオフでは、ステークホルダーをクライアントと一緒に確認する。フォルダに眠ったままの組織図は、何も勝ち取ってくれません。
この習慣を持つリクルーターは、過去何年分もの会話が、新しいサーチのたびに働いてくれます。AirTAは、エージェンシーが提案で独占サーチを競うマーケットプレイスです。エージェンシーアカウントを作成して、募集中の求人を見てみてください。