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日本の採用市場におけるワークライフバランスの実態(2026年版)

日本の1,001社の採用サイトに掲載された31,206件の求人が、労働時間、休日、柔軟な働き方について何を記載しているかを読み取り、公的な労働統計と比較した調査レポートです。

求人票は働き方をどこまで伝えているか

日本語で書かれた26,862件の求人(826社)のうち、有給休暇に触れているのは38.2%、リモートワークの方針は35.0%、フレックスタイム制または裁量労働制は33.6%です。年間休日数を記載しているのは18.2%、月の残業時間を記載しているのは10.1%にとどまります。

3件に1件近い32.0%の求人は、残業、休日、有給休暇、柔軟な勤務時間、リモートワークの5領域のいずれについても記載がありません。5領域すべてを記載している求人は6.5%です。働き方を開示する求人は、給与も開示する傾向があります。5領域のどれも記載していない求人で給与を記載しているのは27.5%、すべてを記載している求人では83.7%です。

  • 有給休暇

    10,255件 · 478社

    38.2%

  • フレックスタイム制・裁量労働制

    9,015件 · 435社

    33.6%

  • リモートワークの方針

    9,407件 · 546社

    35.0%

  • 固定残業代

    5,820件 · 318社

    21.7%

  • 完全週休2日制

    6,221件 · 329社

    23.2%

  • 年間休日数

    4,895件 · 267社

    18.2%

  • 月の残業時間

    2,701件 · 212社

    10.1%

記載している働き方の領域数別に見た給与の記載率

  • 5領域いずれも記載なし

    求人の32.0% · 8,603件

    27.5%

  • 5領域中1領域を記載

    求人の19.6% · 5,267件

    37.6%

  • 5領域中2領域を記載

    求人の17.6% · 4,725件

    50.3%

  • 5領域中3領域を記載

    求人の13.3% · 3,564件

    60.9%

  • 5領域中4領域を記載

    求人の11.0% · 2,957件

    70.3%

  • 5領域すべてを記載

    求人の6.5% · 1,746件

    83.7%

正社員求人のうち、日本語で書かれた求人で各項目を記載している割合。固定残業代は、一定時間分の残業代をあらかじめ給与に含める制度です。英文の求人ではこれらの項目に定型の書き方がないため、後段で別に分析しています。

記載される残業時間は「20時間」に集中する

月の残業時間を記載した2,701件(212社)の中央値は20時間で、41.1%がちょうど20時間です。4件に3件近い73.2%は5の倍数です。

毎月勤労統計調査によると、2025年のフルタイム労働者の月平均残業時間は13.2時間でした。平均を記載する157社のうち、この水準以下は25.5%にとどまります。求人に書かれる数字は全国平均より高いのが一般的で、しかも丸められています。30時間を超える数字は記載全体の1.9%です。公的統計を見れば、そうした職場は実在します。より自然な解釈は、残業の長い企業ほど数字を載せないというものです。求職者にとって、記載された数字は企業自身が考える「通常」の説明です。面接では、チームや時期によってどう変わるかを確認するのが適切です。

  • 10時間以下

    453件 · 103社

    16.8%

  • 11〜20時間

    1,763件 · 144社

    65.3%

  • 21〜30時間

    434件 · 57社

    16.1%

  • 30時間超

    51件 · 15社

    1.9%

月の残業時間を記載した求人を、数字の大きさ別に集計。平均値、レンジの下限、上限として記載された数字を合算しており、75%は平均値です。固定残業代に含まれる時間は、ここでは一切数えていません。

固定残業代は法定上限近くに設定され、記載される残業時間はその約半分

固定残業代は求人の21.7%、318社の5,820件に記載されています。対象時間を記載した求人のうち35.9%はちょうど45時間で、これは36協定における月の残業時間の原則的な上限です。55.9%は40時間以上に設定しています。

固定残業代と平均残業時間の両方を記載した430件(47社)では、固定残業代の対象時間の中央値は37.5時間、記載された平均残業時間の中央値は20時間です。平均残業時間が対象時間を下回る求人は84.2%、上回る求人は1.6%です。固定残業代は給与の構造を示すもので、実際の残業時間の予測としては当てになりません。「固定残業代45時間分を含む」を月45時間の残業と読む求職者は、たいてい実態を多く見積もっています。この読み違いは企業にとって応募者を失う原因になりますが、対象時間を記載する268社のうち、実際の平均を併記しているのは47社だけです。

  • 20時間以下

    981件 · 71社

    23.3%

  • 21〜30時間

    708件 · 83社

    16.8%

  • 31〜40時間

    732件 · 51社

    17.4%

  • 41〜45時間

    1,647件 · 113社

    39.1%

  • 45時間超

    144件 · 12社

    3.4%

企業規模別に見た、固定残業代を記載する求人の割合

固定残業代は中小・中堅企業の仕組みです。従業員100〜499人の企業では求人の46.7%に見られる一方、1万人以上の16社では1件もありません。職種別では販売・サービス・カスタマーサポート職が37.1%、マーケティング職が34.3%と多く、機械・電気・製造エンジニア職は7.4%と最も少なくなっています。

  • 従業員100〜499人

    3,195件 · 125社

    46.7%

  • 従業員500〜1,999人

    4,030件 · 98社

    25.7%

  • 従業員2,000〜9,999人

    4,596件 · 97社

    12.1%

従業員数が判明しているのは求人の58%で、残りはこの集計から除外しています。従業員100人未満の企業は、1社がそのグループの46%を占めるため掲載していません。

固定残業代の対象時間を記載した求人を、時間数別に集計。

年間休日を記載する求人は、ほぼすべて120日以上

年間休日数を記載した4,895件(267社)のうち、95.3%は120日以上です。厚生労働省の就労条件総合調査では、年間休日が120日以上の企業は、従業員30人以上の企業の39.3%、1,000人以上の企業の57.8%です。

この差は、掲載企業の構成の違いだけでは説明できないほど大きなものです。企業は条件が良いときに数字を載せます。つまり、数字がないこと自体が情報になります。年間休日の記載がない求人は、求職者が確認すべき求人です。ちょうど120日(土日と祝日)は企業単位で最も多い数字で33.3%を占め、36.0%の企業は125日以上を記載しています。日数を記載している製薬企業7社はすべて125日以上で、電機、医療機器、エネルギーでも半数以上が125日以上です。観光・ホスピタリティの中央値は112日で、9社中6社が120日未満です。小売でも46%の企業が120日未満です。

  • 110日未満

    122件 · 9社

    2.5%

  • 110〜119日

    107件 · 21社

    2.2%

  • 120〜124日

    2,555件 · 164社

    52.2%

  • 125〜129日

    2,041件 · 101社

    41.7%

  • 130日以上

    70件 · 13社

    1.4%

業界企業数中央値(日)125日以上120日未満
製薬7125100.0%0.0%
エネルギー・公益612566.7%0.0%
機械・重機612566.7%0.0%
医療機器1112563.6%0.0%
電機・エレクトロニクス1412557.1%0.0%
消費財6122.550.0%0.0%
エンターテインメント・ゲーム14121.542.9%0.0%
IT・ソフトウェア6112442.6%1.6%
インターネット・EC1212441.7%0.0%
教育512140.0%20.0%
メディア・広告14122.528.6%0.0%
プロフェッショナルサービス2412125.0%0.0%
小売1312023.1%46.2%
食品・飲料10120.520.0%20.0%
自動車712114.3%0.0%
製造712014.3%28.6%
ヘルスケアサービス812012.5%0.0%
不動産51220.0%0.0%
金融・フィンテック61200.0%16.7%
観光・ホスピタリティ91120.0%66.7%

企業単位の数値は各社が記載した日数の中央値を使い、1つの定型文が結果を左右しないようにしています。日数を記載している企業が5社以上の業界のみ掲載。全国の数値は厚生労働省「就労条件総合調査」2025年(2024年の年間休日)。

有給休暇は法定最低が標準、1日の労働時間は求職者が思う以上に差がある

入社1年目の有給休暇を記載した233社のうち、48.9%は法定最低のちょうど10日で、36.1%はそれを上回ります。1日の所定労働時間を記載した178社のうち、38.8%は8時間未満です。

そのうち4分の1にあたる25.8%の企業は、1日7時間30分以下です。月20日勤務なら8時間の企業より所定労働時間が10時間短く、これは一般的な求人に書かれる残業時間の半分にあたります。給与も残業時間も同じ2つの内定でも、年間の労働時間が100時間以上違うことがあります。それでも、求職者が所定労働時間を比べることはほとんどありません。有給休暇では、15.5%の企業が1年目から20日以上を付与しています。全国では、勤続年数による加算を含めて平均18.1日が付与され、取得は12.1日、取得率は66.9%でした。

入社1年目の有給休暇

  • 10日未満

    15.0%

  • ちょうど10日(法定最低)

    48.9%

  • 10日超

    36.1%

1日の所定労働時間

  • 8時間

    109社

    61.2%

  • 7時間45分以上8時間未満

    20社

    11.2%

  • 7時間30分以上7時間45分未満

    36社

    20.2%

  • 7時間30分未満

    13社

    7.3%

企業ごとの1日の所定労働時間(所定労働時間または実働の記載)で、各社が記載した値の中央値を使用。入社1年目の有給休暇も企業単位です。10日未満の付与は、通常、入社6か月後の法定付与より前に入社時点で付与される休暇を反映しています。

フレックスとリモートワークは別々に提供されている

柔軟な勤務時間(フレックスタイム制または裁量労働制)とリモートワークの両方を提示する求人は17.3%にとどまります。柔軟な勤務時間のみが16.3%、リモートワークのみが13.4%で、53.1%はどちらも記載がありません。

柔軟な勤務時間を記載する求人のうち、30.9%はコアタイムありのフレックスタイム制、25.6%はコアタイムなしのフレックスタイム制、13.6%は裁量労働制です。裁量労働制は、実際の労働時間にかかわらず一定の時間を働いたものとみなす制度です。求人では柔軟な働き方として紹介されますが、残業代もなくなるため、求職者は別の制度として扱うべきです。リモートワークについては、手作業のラベル付けによる推計で、何らかの方針を記載する求人は34.7%(±1.1)です。その内訳は、ハイブリッドが47.8%、頻度を示さずにリモート可とするものが26.3%、出社のみが14.1%、フルリモートが11.8%です。参考までに、フレックスタイム制を導入している日本企業は8.3%、従業員1,000人以上の企業では34.5%です。

  • ITエンジニア

    柔軟な勤務時間 39.2% · 6,332件 · 536社

    45.4%

  • 法務・コンプライアンス

    柔軟な勤務時間 36.6% · 514件 · 220社

    42.0%

  • 経理・財務・会計

    柔軟な勤務時間 38.0% · 698件 · 274社

    38.1%

  • 営業

    柔軟な勤務時間 33.2% · 3,846件 · 592社

    35.5%

  • 人事・労務

    柔軟な勤務時間 35.6% · 795件 · 291社

    35.5%

  • コンサルタント

    柔軟な勤務時間 31.3% · 658件 · 149社

    35.0%

  • マーケティング・広報

    柔軟な勤務時間 37.5% · 1,076件 · 338社

    34.7%

  • 経営企画・事業企画

    柔軟な勤務時間 37.6% · 1,029件 · 327社

    33.7%

  • クリエイティブ

    柔軟な勤務時間 34.0% · 963件 · 216社

    29.8%

  • 研究・臨床開発・薬事

    柔軟な勤務時間 35.5% · 664件 · 107社

    24.4%

  • 機械・電気・製造エンジニア

    柔軟な勤務時間 28.8% · 3,383件 · 309社

    20.7%

  • 金融専門職

    柔軟な勤務時間 20.5% · 268件 · 58社

    19.4%

  • 事務・アシスタント

    柔軟な勤務時間 16.8% · 726件 · 237社

    16.4%

  • 購買・物流・SCM

    柔軟な勤務時間 19.8% · 582件 · 151社

    16.0%

  • 建築・土木・設備管理

    柔軟な勤務時間 28.1% · 392件 · 98社

    9.7%

  • 販売・サービス・カスタマーサポート

    柔軟な勤務時間 27.7% · 1,732件 · 163社

    5.0%

  • 医療・看護・介護

    柔軟な勤務時間 0.9% · 575件 · 31社

    0.9%

リモート可は、フルリモート、ハイブリッド、リモートワーク可を指します。バーは各職種の求人のうちリモート可の働き方を記載する割合で、2行目は柔軟な勤務時間を記載する割合です。求人250件以上かつ25社以上の職種のみ掲載。

柔軟な働き方は給与が高く、短い労働時間は給与が低い

有効な給与を記載した12,369件では、柔軟な勤務時間を記載する求人の給与中央値(レンジの中間値)は770万円、記載のない求人は650万円です。この差は比較に十分な規模がある7職種すべてで見られ、経営企画・事業企画の3%から機械・電気・製造エンジニアの25%まで幅があります。

リモートワークも同じ傾向で、方針がリモート可の求人では800万円、出社の求人では725万円です。時間については逆の関係が見られます。残業10時間以下を記載する求人の中央値は632万円、30時間以上では725万円です。ただし後者は26社の167件という小さなサンプルです。年間休日が多いことによる給与の不利はありません。これらは相関であり、給与の高い企業ほど柔軟な働き方も提供する傾向があります。実務的には、求職者が柔軟な勤務時間と引き換えに給与を諦める必要はほとんどありません。柔軟な制度のない企業は、それを備えた給与の高い競合と比べられています。

比較記載あり/前者記載なし/後者差
柔軟な勤務時間の記載あり770万円 (n=5,134)650万円 (n=7,235)+18.5%
リモート可 vs 出社(方針の記載あり)800万円 (n=4,512)725万円 (n=584)+10.3%
固定残業代の記載あり700万円 (n=4,869)720万円 (n=7,500)-2.8%
年間休日125日以上 vs 120日以下675万円 (n=1,041)650万円 (n=1,236)+3.8%
記載された残業時間10時間以下 vs 30時間以上632万円 (n=308)725万円 (n=167)-12.8%

柔軟な勤務時間の記載あり・なし(同一職種内の比較)

比較記載あり/前者記載なし/後者差
ITエンジニア861万円 (n=1,615)775万円 (n=1,592)+11.0%
営業750万円 (n=885)650万円 (n=1,091)+15.4%
機械・電気・製造エンジニア750万円 (n=496)600万円 (n=945)+25.0%
マーケティング・広報750万円 (n=268)625万円 (n=378)+20.0%
経営企画・事業企画850万円 (n=232)825万円 (n=292)+3.0%
経理・財務・会計800万円 (n=158)715万円 (n=206)+11.9%
人事・労務682万円 (n=182)590万円 (n=239)+15.5%

給与は求人が記載したレンジの中間値で、中央値は1万円単位に丸めています。上下が逆転したレンジと、中間値が250万円〜3,000万円の範囲外のものは除外しました。上の表は全職種での比較、下の表は同じ職種の中で柔軟な勤務時間の記載あり・なしを比較したものです。

フルリモートは職位が上がるほど減り、情報開示も減る

リモートワークの方針を記載する求人のうち、シニア(非管理職)では20.0%がフルリモートです。マネージャーでは8.7%、ディレクターでは4.8%に下がり、ディレクターの70.6%はハイブリッドです。

出社のみの割合はエントリーレベルが19.5%と最も高くなっています。情報開示も職位とともに減ります。エントリーレベルの求人は16.3%で残業時間を、52.7%で有給休暇を記載していますが、マネージャーの求人ではそれぞれ6.1%と29.2%です。ディレクターの求人で残業時間を記載するのは3.1%です。管理監督者は労働時間規制の適用外なので、一部は法律上の理由です。それでも、比べるべきことが最も多い候補者ほど、比べる材料を最も少なく与えられていることになります。

職位求人件数残業時間の記載有給休暇の記載柔軟な勤務時間フルリモート出社のみ
エントリー87716.3%52.7%28.5%7.7%19.5%
ジュニア1913.1%22.5%25.1%––
シニア8835.2%32.3%37.4%20.0%9.0%
リード1,1469.9%18.1%25.5%7.5%9.6%
マネージャー1,2606.1%29.2%28.8%8.7%11.6%
ディレクター1623.1%35.8%34.6%4.8%7.9%

タイトルに職位を明記した求人(コーパス全体の17.2%)。リモートの割合は、その職位でリモート方針を記載した求人(日本語・英語とも)から算出しています。ジュニアは方針を記載した求人が67件しかないため、リモートの比較から除いています。

英語求人の好条件は、同じ企業の中で比べると消える

固定残業代は、英語要件の記載がない求人の27.1%、ビジネスレベルの英語を求める求人の6.4%に記載されています。英語力の恩恵のように見えますが、その大部分は、どの企業が英語を求めているかの違いです。

英語求人と非英語求人をそれぞれ10件以上持つ76社では、80.3%が両者で同じ割合(差1ポイント以内)で固定残業代を使っています。大手メーカーや銀行は英語を求め、どの求人にも固定残業代を使いません。中小の日系企業は固定残業代を使い、英語はほとんど求めません。同じ企業の中で差が出る唯一の領域はリモートワークで、これらの企業の51.3%では英語求人のほうがリモート方針を多く記載し、21.1%では少なく記載しています。英語力は求職者が応募できる企業の幅を変え、働き方の条件はその企業によって決まります。

英語要件求人件数固定残業代残業時間の記載柔軟な勤務時間リモート可
英語要件の記載なし19,40627.1%11.1%35.4%31.1%
一定の英語力2,3207.3%10.2%32.0%31.4%
実務レベルの英語2,01610.1%5.4%28.4%28.3%
ビジネスレベルの英語2,0276.4%8.3%30.4%31.3%
流暢・ネイティブレベルの英語4836.8%7.9%29.2%34.8%

「日本の採用市場における英語要件の実態」レポートを読む

英語要件の区分は「日本の採用市場における英語要件の実態」レポートに準じます。企業内の比較では、2つの割合の差が1ポイント以内であれば同じとみなしています。

外資系企業は、日本語でも英語でも記載が少ない

残業時間を記載する求人は、日系企業で11.1%、外資系企業で1.1%です。柔軟な勤務時間では36.6%と6.8%、リモート方針では37.3%と18.0%です。

一部は言語で説明できます。外資系企業の求人の45.2%は英文で、年間休日や固定残業代といった項目に定型の書き方がありません。それでも日本語の求人だけで比べても差は残り、残業時間は11.5%対2.0%、柔軟な勤務時間は37.7%対11.4%、リモート方針は38.3%対17.3%です。これは情報開示の差であり、実際の労働時間については何も示していません。外資系企業が条件を記載する場合、その内容は良好です。記載されたリモート方針のうちフルリモートは20.0%(±5.0)で、日系企業の10.6%(±0.5)を上回ります。入社1年目の有給休暇が法定の10日を超える企業も51.5%で、日系企業の33.7%を上回ります。日本語で内定を比べる求職者から見ると、日系の競合が数字を示している箇所が外資系企業では空欄になっており、空欄が強みとして読まれることはありません。

記載項目日系外資系日系(日本語の求人)外資系(日本語の求人)
月の残業時間11.1%1.1%11.5%2.0%
固定残業代24.1%2.1%25.0%3.7%
年間休日数19.7%3.3%20.5%6.0%
有給休暇41.1%9.8%42.5%14.2%
柔軟な勤務時間36.6%6.8%37.7%11.4%
リモートワークの方針37.3%18.0%38.3%17.3%

最終的な支配グループの本社が日本国外にある企業を外資系と分類しています。分類は手作業で行い、2026年9月に独立した再ラベル付けで監査しました。フルリモートの割合は手作業ラベルによる推計で、95%の誤差範囲を付けています。

使う技術で働き方が見えてくる

Terraformに触れる求人の70.5%がリモート可の働き方を記載しています。Reactは62.8%、Goは60.3%です。Javaは43.0%、C/C++は29.9%、CADは20.7%です。

クラウドやWebの技術には、リモートワーク、柔軟な勤務時間、固定残業代という共通のパッケージが見られます。Rubyの求人の49.7%、Terraformの求人の43.2%が固定残業代を記載しています。エンタープライズ系の技術にはどちらも見られず、SAPの求人で固定残業代を記載するのは8.3%、リモート可は33.9%です。エンジニアにとって、何を学ぶかという技術の選択は働き方の選択でもあります。クラウドやWebの人材を出社前提で採用する企業から見れば、比較される求人の10件に6件は、自社のポジションにないものを提示しています。

  • Terraform

    柔軟な勤務時間 64.4% · 固定残業代 43.2% · 835件 · 200社

    70.5%

  • React

    柔軟な勤務時間 59.7% · 固定残業代 37.7% · 909件 · 227社

    62.8%

  • Go

    柔軟な勤務時間 56.2% · 固定残業代 36.2% · 683件 · 177社

    60.3%

  • Ruby

    柔軟な勤務時間 64.1% · 固定残業代 49.7% · 451件 · 124社

    60.1%

  • JavaScript/TypeScript

    柔軟な勤務時間 55.9% · 固定残業代 37.7% · 1,461件 · 317社

    59.8%

  • Kubernetes/Docker

    柔軟な勤務時間 55.4% · 固定残業代 38.5% · 1,030件 · 253社

    56.7%

  • AWS

    柔軟な勤務時間 45.3% · 固定残業代 29.3% · 3,145件 · 396社

    50.3%

  • Salesforce

    柔軟な勤務時間 39.2% · 固定残業代 33.9% · 799件 · 194社

    49.1%

  • Python

    柔軟な勤務時間 45.1% · 固定残業代 30.7% · 2,077件 · 356社

    47.9%

  • SQL

    柔軟な勤務時間 48.3% · 固定残業代 30.0% · 1,278件 · 299社

    45.5%

  • Java

    柔軟な勤務時間 36.1% · 固定残業代 23.1% · 1,030件 · 197社

    43.0%

  • PLC・組込み

    柔軟な勤務時間 32.4% · 固定残業代 19.0% · 1,250件 · 231社

    37.6%

  • 簿記/USCPA

    柔軟な勤務時間 40.5% · 固定残業代 29.5% · 957件 · 284社

    36.5%

  • SAP

    柔軟な勤務時間 45.5% · 固定残業代 8.3% · 952件 · 141社

    33.9%

  • C#/.NET

    柔軟な勤務時間 30.1% · 固定残業代 22.0% · 505件 · 138社

    33.5%

  • C/C++

    柔軟な勤務時間 31.6% · 固定残業代 15.5% · 716件 · 119社

    29.9%

  • PHP

    柔軟な勤務時間 27.5% · 固定残業代 21.6% · 893件 · 140社

    29.0%

  • Excel

    柔軟な勤務時間 34.3% · 固定残業代 27.5% · 3,357件 · 475社

    22.6%

  • CAD

    柔軟な勤務時間 27.2% · 固定残業代 10.6% · 536件 · 121社

    20.7%

日本語の求人のタイトルまたは本文に含まれるキーワードの集計で、必須要件の解析ではありません。1件の求人が複数の技術に触れることがあります。PHPの求人の42%は1社によるものです。

リモート可は茨城と東京に、長い休日は製造業の多い県に集中する

勤務地が1つの都道府県に限られる求人のうち、リモート可の働き方を記載するのは茨城県で28.4%、東京都で25.5%です。大阪府は20.6%、愛知県は16.8%、静岡県は8.1%、広島県は5.8%です。

休日は逆の傾向です。年間休日を記載した求人のうち125日以上は、神奈川県で83.4%、大阪府で60.5%、東京都では37.1%です。メーカーはゴールデンウィーク、夏季、年末年始に長期休業を設けており、その暦は事業所で働く全員に適用されます。東京を離れてメーカーに移る求職者は、一般にリモートワークを手放し、約1週間分の休日を得ることになります。

都道府県求人件数企業数リモート可125日以上(記載ありのうち)
茨城県3523528.4%55.4%
東京都3,81332025.5%37.1%
神奈川県1,39210622.3%83.4%
大阪府1,58120720.6%60.5%
北海道2887619.4%37.2%
福岡県41312119.1%38.4%
千葉県4255819.1%74.7%
愛知県71413716.8%40.5%
兵庫県4545112.6%58.3%
埼玉県2955512.2%69.1%
静岡県246528.1%37.3%
京都府331306.6%67.5%
広島県329625.8%28.3%

勤務地がちょうど1つの都道府県の求人(日本語求人の40%)。複数勤務地の求人は除外しています。求人200件以上かつ30社以上の都道府県のみ掲載。

情報開示は求人ごとの習慣で、会社の方針であることは少ない

求人10件以上の528社のうち、いずれかの求人で残業時間を記載しているのは32.0%で、5件中4件以上の求人で記載しているのは6.6%です。リモート方針では75.2%と28.6%です。

開示している企業の多くは、一部の求人で記載し、他の求人では空欄にしています。共通の基準がなく、採用担当者や現場のマネージャーが個別に本文を書いていることを示しています。情報そのものは社内にあります。すべての求人に同じ労働条件ブロックを入れることは、採用チームにとって最も低コストな改善です。それだけで、求職者の疑問すべてに答える6.5%の求人に入ることができます。

項目1件以上の求人で記載一貫して記載
月の残業時間32.0%6.6%
固定残業代44.1%21.4%
年間休日数38.3%17.8%
有給休暇67.2%43.9%
柔軟な勤務時間62.1%33.9%
リモートワークの方針75.2%28.6%

正社員の日本語求人を10件以上持つ企業。「一貫して記載」は、その企業の求人の80%以上に項目が記載されていることを指します。

このデータをどう活かすか

求職者の方へ

  • 年間休日の記載がない場合は、確認すべき点と考えてください。記載がある場合は95%が120日以上ですが、全国でその水準の企業は39%です。
  • 固定残業代は給与の構造として読み、実際の月平均残業時間を確認してください。両方が記載されている求人では、平均は対象時間の約半分です。
  • 1日の所定労働時間を比べてください。1日30分の差は月10時間になり、残業の少ない企業と一般的な企業の差に匹敵します。
  • 柔軟な働き方に給与の犠牲が伴うと考える必要はありません。柔軟な勤務時間を記載する求人は調べたすべての職種で給与が高く、リモート可の求人も全体では出社の求人より給与が高くなっています。

企業の方へ

  • 固定残業代を記載する場合は、実際の平均残業時間を併記してください。併記しているのは47社だけで、固定残業代だけでは月45時間の残業と読まれます。
  • すべての求人に同じ労働条件ブロックを入れてください。一貫して開示する企業は少ないため、一貫性そのものが差別化になります。
  • グローバルの求人テンプレートに項目がなくても、日本語の求人には労働条件を記載してください。外資系企業は、日系の競合が数字を示している箇所を空欄にしています。
  • シニアや管理職の求人では、リモートと勤務時間の条件を明記してください。これらの候補者は与えられる情報が最も少なく、選択肢は最も多い層です。

このデータの読み方

  • いずれも求人に占める割合であり、労働者や企業に占める割合ではありません。記載のない求人でもその制度がある可能性があり、すべての数値は企業が公開すると選んだ内容を測っています。厚生労働省の全国の数値は規模感の参考として示しており、母集団が異なります。
  • コーパスは、日本の1,001社の採用サイトに掲載された正社員求人のうち、内容を読み取れた31,206件で、2026年9月18日時点の1回のスナップショットです。労働条件の項目は日本語でのみ定型の書き方があるため、大半の集計は日本語の求人26,862件(826社)を使っています。
  • 残業時間、固定残業代、年間休日、有給休暇、柔軟な勤務時間は、決定的ルールで抽出しています。ルールを知らない独立したAIの読み手によるブラインドチェックでの精度は、残業時間99.1%、年間休日99.8%、週休98.6%、有給休暇94.4%、柔軟な勤務時間89.0%で、見つかった誤りは今回の集計前に修正しました。固定残業代はブラインドチェックを実施していません。2026年9月20日のレビューで、制度に触れつつ適用しないと述べている371件を再分類しており、本レポートの数値はそれを反映しています。日本語ネイティブによる監査はまだ完了していません。
  • リモートワークの集計には、ホールドアウトサンプルで手作業ラベルと92%一致するルールベースの項目を使っています。リモートの全体構成は、2026年9月17日時点の34,055件に対する別の手作業ラベル推計で、95%の誤差範囲を付けて示しています。
  • 1日の所定労働時間はより単純なパターンで抽出しています。無作為に抽出した45件は、手作業の確認ですべて正しいことを確かめました。技術への言及はキーワードの一致です。
  • 求人件数の横には企業数を示し、1社が行の40%以上を占める場合は企業名を明記しています。1つの定型文がセルを埋めてしまうことがあるためです。企業単位の数値は各社の中央値を使っています。
  • カバレッジは機械可読な採用サイトに依存しており、大企業やテクノロジー企業が多くなる傾向があります。トレンドの主張はしません。コーパスは2026年7月に開始しました。

出典:日本の1,001社の採用サイトに掲載された正社員求人31,206件(AirTAコーパス、2026年9月18日時点)。厚生労働省「毎月勤労統計調査」2025年分結果確報(事業所規模5人以上、一般労働者の所定外労働時間)。厚生労働省「就労条件総合調査」2025年(従業員30人以上の企業における年間休日、年次有給休暇、フレックスタイム制の導入状況)。

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