候補に残った2社のエージェンシー。どちらもGoogleで4.2★、どちらも実績ロゴが並んだ立派な資料を持っています。
片方は1ヶ月でポジションを埋め、その候補者は定着します。もう片方は12週間LinkedInの検索結果を送り続けた挙句、聞いていなかったフィーを請求してきます。
契約前に、どちらがどちらか見分ける方法はあるでしょうか?
残念ながら、ありません。エージェンシー比較は2つの場面でつまずくからです。アウトリーチ前のリサーチと、届いた提案の評価。この2つです。
よくあるアドバイスは、どちらもカバーしていません。「評判をチェックしましょう」と言われても、その評判は誰でも書けるレビューの中にあります。「フィーを確認しましょう」と言われても、多くのエージェンシーは契約交渉まで数字を出しません。「専門性を見ましょう」と言われても、専門性はどのエージェンシーのサイトにも書いてあります。
レビューはどこから来ているのか
エージェンシー名で検索すると、星評価が出てきます。その中身を考えたことはありますか?
購入された★5つ。平均点を押し上げる現役従業員。恨みを晴らす元従業員。エージェンシーとの関係が誰にも分からない第三者。
そのノイズの中に、本物のクライアントや入社した候補者のレビューが少しだけ埋もれています。でも、どれが本物かは見分けられません。
しかも、本物のレビューでさえ、答えているのは別の質問なんです。
星評価が記録しているのは、その人が入力した日にどう感じたか。エージェンシーが契約を守ったのか、候補者が6ヶ月後もそのポジションにいるのか、クライアントがまた同じコンサルタントに依頼したいと思ったのか。そこには何も書かれていません。
クライアントだけが答えられる3つの質問
本当に価値のあるデータを持っているのは、実際にそのエージェンシーに依頼した人たちです。そしてそのデータは、3つの質問に収まります。
- 契約の履行:署名した契約は、提案時の条件と一致していたか?
- 成約実績:合意した期間内にポジションは埋まったか?
- パートナーシップの質:このエージェンシーにまた依頼したいか?
サーチを経験した採用担当チームなら、3つとも記憶だけで答えられます。問題は、その答えがほとんどインターネット上に出てこないことです。公開しても、彼らに得るものがないからです。
一部のプラットフォームは、この答えが生まれる瞬間に記録し始めています。サーチが完了したタイミングで、クライアントがまさにこの3つの質問でエージェンシーを評価する仕組みです。水増しできる星評価も、捏造できる長文レビューもありません。
このパーセンテージが記録しているのは、実際に起きたことです。
そこに文章の推薦が加わると、数字では見えない部分が補われます。クライアントが自社名を出して詳細なフィードバックを書くとき、「名前を出してもいい」という意思そのものが判断材料になるんです。
この2つを組み合わせるとどうなるか。成約率95%で実名のクライアントが並ぶエージェンシーと、成約率40%で誰もロゴを出したがらないエージェンシー。一瞬で区別がつきます。
Googleでは、この2社がいつまでも同じ4.2★のままです。
提案を依頼すると何が届くのか
では、レビューを飛ばして直接連絡するとしましょう。4社に提案を依頼すると、4つのPDFが届きます。中身はこうです。
- 検証しようのない業界経験
- あなたのサーチとは関係のないデータベースの登録者数
- 世界中のどのエージェンシーにも当てはまる曖昧なソーシング手法
- どんな案件だったのか分からないクライアントロゴ
- フィー欄には「別途ご相談」
タイトルは「提案書」。でも、エージェンシーは何もコミットしていません。
フォントが違い、ロゴが違っても、情報が抜けている場所は同じです。印象を与えるために作られた資料には、後で責任を問われかねない情報を省く動機があるからです。
提案書に書かれているべき具体的な情報
別の提案と比較できる提案は、あなたのポジションについて4つのことに答えています。
- このサーチのフィー:何パーセントか、基本給ベースかOTE(想定年収)込みか
- タイムラインのコミットメント:何週間取り組むのか、期限を過ぎたらどうなるのか
- このポジションのためのソーシング計画:候補者は実際にどこから来るのか
- 成果つきの実績:類似ポジションの成約と、その候補者が定着したかどうか
マーケティング資料には、このどれも残りません。通常の流れでは、契約交渉がかなり進んでから分かることばかりです。判断に使いたかった時間は、その時にはもう使い切っています。
同じ4社を横並びにすると
全エージェンシーが同じ質問に同じフォーマットで答えると、あの4つの提案はこう見えます。
Quick Staffing Solutionsは基本給+OTEに対して38%。見出しの数字よりも実質コストはかなり高くなります。期間は12週間、ソーシングは求人サイトのみ、関連する成約実績なし、付帯サービスはゼロ。
一方のPremier Japan Recruitingは基本給に対して25%。4週間のコミットメント、ヘッドハンティングとリファラルを含む4つのソーシングチャネル、18ヶ月後も在籍している成約実績、5つの付帯サービス。
資料の見た目は、どちらも同じくらい立派でした。差が見えたのは、フォーマットが「隠す」ことを許さなくなった瞬間です。
この規律は、普通のエージェンシーサーチでも再現できます。回答欄を固定した採用エージェンシー向けRFPテンプレートを全社に送れば、エージェンシーの意向に関係なく、比較可能な答えが返ってきます。
サーチの結末を予測する4つの要素
フィーの透明性
電話に1時間使う前に、4つの答えを取りましょう。
- このポジションのフィー率
- 基本給ベースか、OTE込みか
- 最低フィーの設定はあるか
- 支払い条件は
即答するエージェンシーは、自社の価格に自信があります。「フィーは後ほど」と言うエージェンシーは、あなたが引き返せなくなってから話すつもりなんです。
参考までに、日本の成功報酬型(コンティンジェンシー)のフィーは通常30〜40%です。比較を前提に設計されたプラットフォームでは、独占契約(エクスクルーシブ)のフィーは20〜30%に落ち着く傾向があります。高い確率で成約できる前提の価格設定なら、他所での失敗分をあなたに請求する必要がないからです。
関連する経験
「テック業界で500名の実績があります」と言われても、あなたの経理部長のサーチには何の参考にもなりません。
聞くべきは、過去12ヶ月間の、同規模企業での類似ポジションの成約です。そして、その後どうなったか。候補者はまだ在籍しているか?サーチには何週間かかったか?
3ヶ月で辞めた成約は、資料に何と書いてあろうと、クライアントに仕切り直しのコストを負わせています。成果データを出したがらないエージェンシーは、たいてい自分の成果データを見た上で出さないと決めているものです。
ソーシング戦略
汎用的な回答はこう聞こえます。「データベース、求人サイト、LinkedInなど複数のチャネルを活用します」。
本物の回答は、あなたのポジションの名前で語ります。シリーズBスタートアップのシニアエンジニアリングマネージャーなら、あなたが挙げた競合3社からのヘッドハンティング、スタートアップへの転職に前向きなエンジニアリングリーダーのネットワーク、大手テック企業のパッシブ候補者へのターゲットを絞ったアウトリーチ、といった具合です。
どの会社のどのポジションにも当てはまるソーシング計画なら、まだ誰もあなたのポジションのことを考えていません。
タイムラインと独占契約
独占期間は通常30〜90日です。長ければエージェンシーはじっくりソーシングできますし、短ければ動きが悪かった場合の損失を抑えられます。
保証はどうでしょうか。入社した候補者が早期退職した場合、多くのエージェンシーが何らかの保証を用意しています。よくある条件は1ヶ月以内で80%返金、3ヶ月以内で50%返金。返金の代わりにリプレイスメントサーチ(再サーチ)を提案するエージェンシーもあります。
交渉するなら、日割りの返金です。現金が戻れば次の手を自由に打てます。リプレイスメントサーチを選ぶと、たった今失敗したばかりのエージェンシーを待ち続けることになります。
契約前に確認したい8つの質問
なぜ集中した1社が散漫な4社に勝つのか
同じポジションを4社に渡せば、チャンスが4倍になる。そう感じますよね。
でも、エージェンシー側から計算してみてください。4社が1つのフィーを奪い合っています。社内採用で決まったり、ポジション自体が知らされずにクローズされる可能性も加味すると、各社が報酬を得られる確率はおよそ20%です。
5回に1回しか支払われない仕事に、40時間のヘッドハンティングを投資する人はいません。合理的な行動は、データベースに既にいる候補者を送りつけて、次のポジションに移ること。これがまさに、成功報酬型サーチが作り上げた数打ち勝負です。
1社に独占で任せると、同じ計算が反転します。成約確率は80%に跳ね上がり、深いソーシング、丁寧なスクリーニング、本気の候補者エンゲージメントが「お人好しの戦略」ではなく「儲かる戦略」に変わるんです。
フィーも下がることが多くなります。勝てる前提のエージェンシーは、直前に落とした4件をあなたのサーチで補填する必要がありません。独占契約の案件が成功報酬型より低い価格をつけられるのは、この仕組みによるものです。
採用エージェンシーを比較する5つの原則
- 星評価は無視して、成果を聞く。 成約した候補者は定着したか?契約条件は提案どおりだったか?
- 時間を投資する前にフィーを取る。 事前に価格を出さないエージェンシーは、あなたの引き返せなさに値段をつけています。
- あなたのポジションでしか答えられない質問をする。 どのサーチにも合う計画は、どのサーチにも合いません。
- フォーマットを標準化する。 RFPでも、それを必須にするプラットフォームでも、回答欄を揃えれば4つの資料が1つの意思決定に変わります。
- インセンティブを集中させる。 80%の確率を持つ1社は、20%ずつを分け合う4社より働きます。
レビューが測っているのは、見知らぬ誰かの気分です。成果が測っているのは、エージェンシーが実際にやったこと。後者で比較すれば、答えはほとんど自動的に出ます。
成果でエージェンシーを比較してみませんか? AirTAは、標準化された提案、事前開示のフィー、検証済みのサーチ後評価を1つの場所で提供しています。無料で求人を掲載して、最初に届く提案から違いを確かめてみてください。