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転職で年収アップは難しいのか(求人票の年収レンジ1万件)

1,127社32,850件の求人から、年収レンジを明記した15,007件の下限・上限・幅を下限の帯、職種、職位ごとに数えました。転職した人の賃金の増減を年代別に並べた厚生労働省の調査も掲載しています。

Daniel Smith•2026年9月17日•更新日 2026年10月23日•24分

年収レンジを明記した求人15,007件では、下限の中央値は550万円、上限は900万円、幅は300万円です。転職で年収が上がるかどうかは求人票では測れず、この幅は入社時の金額ではありません。測れるのは、いまの年収が各職種の下限と上限のどちら側にあるかです。転職した人のうち賃金が前職より増えた人の割合は、厚生労働省の調査から年代別に掲載しています。

日本の526社が採用ページで公開する正社員求人を、下限の帯、職種、職位の別に数えました(2026年10月21日時点)。年収レンジを明記した求人の95.9%は日系企業の求人です(外資系企業の定義と社数)。

求人票の年収レンジとは(下限・上限・幅)

年収レンジの下限は求人票に書かれた年収の最低額、上限は最高額です。年収レンジを明記した求人15,007件(526社)では、下限の中央値は550万円、上限の中央値は900万円、幅の中央値は300万円です(2026年10月21日時点)。

幅は、求人票に書かれた年収の上限から下限を引いた金額です。幅は求人票についての事実で、その職種の中央値でも、入社時に決まる金額でも、入社後の昇給でもありません。

対象は、日本の1,127社が採用ページで公開する正社員求人32,850件です。このうち、年収の記載があり、上限と下限の逆転がなく、年収レンジの中間値が250万円から3,000万円の間にある求人は17,363件(570社)で、中間値の取り方は給与の集計方法と同じです。年収を一つの金額で書く求人は2,101件(244社、12.1%)で、この求人では幅を読めません。

幅の四分位は200万円と500万円で、幅200万円以上の求人は11,845件(78.9%)、500万円以上は3,874件(25.8%)、100万円以下は1,036件(6.9%)です。上限÷下限の中央値は1.56です。

15,007件のうち14,398件(482社、95.9%)は日系企業の求人で、外資系企業の求人は589件(43社)です。年収を明記する求人は日系企業で68.9%(24,488件中16,861件)、外資系企業で8.2%(8,284件中681件)で、この差のため外資系企業の年収はこの集計では測れません。

転職で年収アップを狙える求人の割合

求人票で測れるのは、下限がいまの年収を上回る求人が何件あるかです。この集計は求人票に書かれた金額だけを数えています。下限600万円以上の求人は6,844件(45.6%)、800万円以上は2,376件(15.8%)、1,000万円以上は637件(4.2%)です。上限の側では、上限600万円未満の求人が2,193件(14.6%)、1,000万円未満が8,282件(55.2%)です。

上限÷下限の中央値は、下限が400万円未満の帯で1.50、400〜599万円で1.60、600〜799万円で1.57、800〜999万円で1.50、1,000万円以上で1.50です。下限が高い帯ほど、幅の中央値は同じか広くなります。上限が下限の2倍以上の求人は2,849件(19.0%)です。

下限の帯件数・社数下限・上限の中央値幅の中央値上限÷下限の中央値上限が下限の2倍以上下限がこの帯以上の件数(割合)
400万円未満2,073件・217社350万円・480万円162万円1.5018.6%15,007件(100%)
400〜599万円6,090件・424社500万円・800万円300万円1.6024.9%12,934件(86.2%)
600〜799万円4,468件・388社660万円・1,000万円400万円1.5716.2%6,844件(45.6%)
800〜999万円1,739件・259社830万円・1,200万円400万円1.508.5%2,376件(15.8%)
1,000万円以上637件・149社1,050万円・1,500万円500万円1.5011.9%637件(4.2%)

年収レンジを明記した求人15,007件を下限の帯で分けています。2026年10月21日時点。

同じ企業が同じ年収レンジで20件以上公開している求人は4,161件(27.7%、76組・49社)で、最も多い1組は367件、次が228件です。そうした求人の上限は、その企業に共通の金額です。

転職エージェント各社の記事では、転職後に年収が増えるかどうかは応募者の年齢や経験、交渉で説明されることが多くあります。求人票の下限と上限を横断して数えたデータは、それらの記事にはありません。

【職種別】年収レンジと幅の広さ

ここでの職種は求人票の部門分類で、分類の方法は職種別の内訳と同じです。表は年収レンジを明記した求人が50件以上ある71職種を、上限が下限の2倍以上の求人の割合の高い順に並べています。最多の1社が占める割合が25%以上の職種は社名を併記しています。

幅を万円で比べることは多くの場合、下限を比べることと同じです。上限が下限の2倍以上の求人の割合は、1.5〜1.6倍の慣行から外れる求人がその職種にどれだけあるかを示します。戦略コンサルティングは111件(37社)のうち63件(56.8%)で、下限の中央値は700万円、上限は1,400万円です。経営コンサルティングは295件(84社)の39.7%、フィールドサービスは114件の32.5%です。件数が最も多い営業1,446件(299社)では13.1%で、下限の中央値504万円、上限800万円、幅300万円、最多の1社は4.1%です。事務・管理部門100件では2.0%、店舗運営・店長373件では0.5%です。

年収レンジにインセンティブが含まれるかは求人ごとに違い、この集計では区別していません。上限が1,000万円に届く求人の割合は年収1,000万円に届く求人の職種別の割合で扱っています。

職種上限が下限の2倍以上の割合件数・社数下限の中央値上限の中央値幅の中央値最多の1社が占める割合
戦略コンサルティング56.8%111件・37社700万円1,400万円700万円23.4%
UIデザイン46.2%52件・29社500万円1,000万円400万円26.9%(株式会社Cygames)
デザイン・クリエイティブ43.2%257件・73社450万円900万円396万円28.4%(株式会社Cygames)
経営コンサルティング39.7%295件・84社650万円1,200万円500万円9.5%
コンテンツ制作・映像制作38.0%163件・55社450万円850万円310万円34.4%(株式会社Cygames)
モバイルアプリ開発36.0%50件・33社550万円955万円375万円12.0%
フロントエンドエンジニアリング33.7%101件・62社531万円960万円400万円7.9%
フィールドサービス32.5%114件・37社500万円800万円318万円17.5%
ハードウェアエンジニアリング32.3%124件・31社550万円1,000万円400万円12.1%
AI・機械学習30.0%257件・97社700万円1,200万円410万円5.8%
バックエンドエンジニアリング29.4%252件・111社600万円1,100万円400万円8.3%
機械設計28.4%169件・38社530万円1,000万円400万円17.8%
製品開発27.5%142件・55社550万円1,000万円400万円14.8%
M&A・企業買収27.3%66件・41社700万円1,225万円500万円18.2%
フルスタックエンジニアリング26.9%108件・74社600万円1,100万円400万円4.6%
プロジェクトエンジニア(プラント・設備)26.1%119件・36社600万円1,000万円350万円16.0%
ITコンサルタント26.0%127件・40社700万円1,100万円400万円24.4%
データサイエンス25.2%163件・82社695万円1,100万円400万円5.5%
品質保証24.6%183件・47社504万円900万円340万円16.9%
プロセスエンジニアリング24.4%90件・32社600万円1,000万円400万円12.2%
研究開発24.1%224件・52社582万円1,000万円350万円10.3%
プロダクトマネジメント23.8%290件・145社721万円1,200万円500万円3.4%
ソリューションアーキテクチャ23.5%136件・53社700万円1,103万円400万円11.8%
電気設計23.0%126件・34社500万円902万円300万円11.9%
プリセールス・技術営業22.7%110件・43社570万円990万円300万円18.2%
経営企画22.4%263件・140社650万円1,100万円400万円4.6%
ソフトウェアエンジニアリング22.3%919件・206社590万円960万円320万円7.4%
事業開発22.1%358件・153社650万円1,080万円400万円3.6%
データエンジニアリング22.1%145件・84社650万円1,100万円400万円6.9%
財務21.3%61件・45社600万円1,000万円308万円4.9%
エンジニアリングマネージャー21.1%71件・43社800万円1,300万円500万円14.1%
購買21.0%105件・42社520万円900万円300万円31.4%(Panasonic)
DevOps・SRE20.8%149件・75社650万円1,000万円400万円11.4%
施工管理20.6%175件・41社500万円770万円280万円24.0%
デジタルマーケティング20.2%253件・103社500万円800万円300万円5.9%
オペレーション18.9%111件・76社500万円900万円300万円5.4%
ファシリティマネジメント18.7%91件・38社480万円710万円180万円17.6%
商品企画18.6%59件・31社550万円900万円300万円15.3%
セキュリティ18.5%216件・89社700万円1,100万円400万円7.4%
クラウドインフラ18.2%478件・137社600万円950万円320万円11.7%
QAエンジニア・テスト18.0%100件・55社600万円1,000万円389万円12.0%
設備保全・信頼性技術17.5%120件・49社450万円781万円264万円6.7%
内部監査16.7%54件・41社600万円1,000万円328万円3.7%
マーケティング16.1%224件・117社560万円900万円300万円3.1%
プロジェクトマネジメント16.0%150件・87社600万円1,000万円312万円5.3%
生産技術15.9%233件・54社504万円900万円342万円9.9%
製造15.9%113件・36社400万円620万円200万円15.0%
経営幹部・事業責任者15.9%69件・51社800万円1,400万円479万円5.8%
カスタマーサクセス15.8%234件・91社550万円860万円300万円5.6%
生産管理15.3%59件・30社500万円870万円300万円13.6%
カスタマーサービス14.3%84件・43社450万円643万円200万円9.5%
UXデザイン14.2%113件・66社600万円950万円300万円8.0%
ITプロジェクトマネージャー13.7%439件・95社700万円1,080万円300万円17.5%
営業13.1%1,446件・299社504万円800万円300万円4.1%
セールスオペレーション11.9%59件・43社500万円800万円250万円5.1%
採用11.7%145件・88社500万円800万円270万円7.6%
建築・土木設計11.3%53件・18社663万円1,000万円478万円30.2%(株式会社竹中工務店)
アカウントマネジメント11.2%125件・49社600万円900万円300万円10.4%
法務10.7%159件・109社600万円920万円300万円4.4%
情報システム10.3%175件・107社530万円850万円300万円8.6%
経理9.6%239件・149社600万円900万円279万円4.2%
労務8.9%56件・50社500万円700万円245万円5.4%
品質管理8.5%59件・27社440万円700万円230万円11.9%
人事7.5%160件・104社600万円900万円295万円2.5%
広報・PR6.9%58件・40社500万円800万円295万円10.3%
事務・管理部門2.0%100件・65社400万円600万円150万円4.0%
店舗運営・店長0.5%373件・28社362万円463万円101万円49.1%(株式会社大庄)
薬剤師-253件・4社535万円550万円15万円1社に集中
調理-220件・8社362万円463万円101万円1社に集中
治験コーディネーター(CRC)-108件・4社450万円500万円99万円1社に集中
ホテルフロント・接客サービス-100件・8社450万円627万円178万円1社に集中

年収レンジを明記した求人の95.9%は日系企業の求人で、表は日系企業が求人票に書く年収レンジを示しています。最多の1社が50%以上の職種は割合を出していません。職種の分類がない求人294件は表の対象外です。2026年10月21日時点。

【年代別】転職で賃金が増加した人の割合(雇用動向調査)

厚生労働省の「令和7年雇用動向調査」では、2025年の転職入職者のうち、前職と比べて賃金が「増加」した割合は40.8%、「減少」した割合は31.0%です。「1割以上の増加」は28.2%です。年齢別では、増加の割合は20〜24歳の55.2%から60〜64歳の21.1%までで、50歳以上の各階級では減少の割合が増加の割合を上回ります。

前職も現職も雇用期間の定めのない一般労働者(パートタイム労働者を除く)の転職では、増加は44.5%、1割以上の増加は30.5%、減少は29.0%です。

年齢増加うち1割以上の増加変わらない減少うち1割以上の減少
20〜24歳55.2%44.2%19.9%17.5%10.2%
25〜29歳49.8%34.2%25.0%23.9%16.5%
30〜34歳48.6%32.8%20.8%29.0%19.0%
35〜39歳43.5%32.8%28.1%23.9%16.1%
40〜44歳44.9%29.9%24.6%27.4%17.6%
45〜49歳41.1%30.0%28.0%30.1%16.1%
50〜54歳29.4%18.4%26.7%42.0%28.3%
55〜59歳25.5%16.8%33.0%38.9%30.6%
60〜64歳21.1%11.0%24.2%54.3%47.6%
計(全年齢)40.8%28.2%25.5%31.0%21.9%

出典:厚生労働省「令和7年雇用動向調査結果の概況」表6。転職入職者は、前職が雇用者で調査時点に在籍している人です(自営業からの転職を含まない)。パートタイム労働者を含み、割合は賃金変動状況の不詳を含む計に対する割合です。19歳以下(増加63.6%、減少15.4%)と65歳以上(増加22.2%、減少42.3%)の各階級は表から省いていますが、計には含みます。前職も現職も雇用期間の定めのない一般労働者の数字は同じ概況の表7で、就業形態が前職と異なる転職は含みません。

転職した人の賃金の集計と、求人票の下限と上限の集計は、対象も分母も別の数字です。

職位別の年収レンジ(エントリー〜シニア)

職位をタイトルに明記した求人は2,101件で、年収レンジを明記した求人の14.0%です。職位をタイトルに書く求人の割合は別の記事で扱っています。職位の記載がない求人12,906件(513社)では、下限の中央値535万円、上限900万円、幅300万円です。

担当者の段階では、上限÷下限の中央値はエントリー1.46、ジュニア1.60、シニア1.63です。管理職の段階では、リード1.44、マネージャー1.50、ディレクター1.50です。同じ職位グループで比べた給与差のシニアとリードをまとめた区分とは別の切り方です。

担当者の段階

段階件数・社数下限の中央値上限の中央値幅の中央値上限÷下限の中央値
エントリー376件・149社450万円650万円200万円1.46
ジュニア52件・35社500万円800万円300万円1.60
シニア307件・117社750万円1,200万円410万円1.63
プリンシパル10件----

管理職の段階

段階件数・社数下限の中央値上限の中央値幅の中央値上限÷下限の中央値
リード813件・186社700万円1,080万円300万円1.44
マネージャー482件・192社750万円1,100万円300万円1.50
ディレクター46件・32社1,000万円1,375万円450万円1.50
役員11件----

職位をタイトルに明記した求人のうち年収レンジを明記したもの(2,101件、年収レンジを明記した求人の14.0%)について、下限・上限・幅の中央値と、上限÷下限の中央値です。担当者の段階(エントリー、ジュニア、シニア、プリンシパル)と管理職の段階(リード、マネージャー、ディレクター)は別の並びで、シニアがマネージャーの下という順序ではありません。エントリーはタイトルに未経験または新卒の記載がある求人です。職位の記載がない求人12,906件は対象外で、経験年数の中間を表す区分ではありません。プリンシパル(10件)と役員(11件)は件数のみです。2026年10月21日時点。

シニアの307件は、ソフトウェアエンジニアリング29件、プロダクトマネジメント29件、営業25件の順です。マネージャーの482件は、エンジニアリングマネージャー38件、営業30件、ITプロジェクトマネージャー23件の順で、営業や経理を含む幅広い職種に分かれます。

タイトルにマネージャーまたはManagerを含む求人が415件、課長を含む求人は25件です。ディレクター46件のうち31件はタイトルに部長を含みます。VPの4件はどちらの並びにも入れていません。社内での役職の変更は求人票には現れません。

求人票の年収レンジは、いまの年収と下限、いまの年収と上限の二つを比べるための数字です。いまの年収が下限より下にあるなら、その求人票は下限の金額でもいまの年収を上回る金額を書いています。レンジの中にあるなら、その求人票はいまの年収を含む幅を書いており、提示額がレンジのどこに置かれるかは求人票には出ません。上限より上にあるなら、その求人票の上限はいまの年収に届いていません。三つとも求人票に書かれた金額についての事実で、その職種の中央値でも、入社後の金額でもありません。業界別と資本別の給与差は別の集計で扱っています。

下限の帯、職種、職位の行を一つずつ読めば、下限がいまの年収を上回る求人が今日何件あるかまで分かります。その件数は各職種の求人ページで毎日更新され、雇用動向調査の転職した人の割合からは読み取れません。

下限がいまの年収を上回る求人を職種で探す場合、職種の表の各行から各職種の求人ページを開けます。各職種の求人ページには「年収」の絞り込みがあり、記載されている年収が800万円以上の求人だけを表示できます。

記載されている年収が800万円以上の正社員求人の一覧があります。各社の採用ページから毎日取得しており、金額は各社の求人ページの記載に基づきます。応募は各社のサイトで行います。

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