各社の採用ページに掲載された日本語の求人27,875件(867社)のうち、産休・育休の取得実績を書いた求人は8.5%(2,382件・110社)です(2026年10月時点)。育休明けや育休中の転職先で入社1年目に育児休業を取れるかは、その会社が労使協定で入社1年未満の社員を対象外にしているかで決まります(育児・介護休業法第6条)。
育休中や育休後の転職で変わるものには、育児休業給付金の扱い(厚生労働省のQ&A)、転職先での入社1年目の育休(育児・介護休業法)、保育園の扱い(自治体)があります。求人に書かれているのは、企業が自社について書くことを選んだ内容です。
産休・育休の取得実績を書いた求人は8.5%(110社)
産休・育休の取得実績を書いた求人として数えたのは、本文に産休または育休の取得実績があること、取得率、取得した社員、復帰率(復職率)、男女とも取得実績があることのいずれかを書いた求人です。男性の取得率だけを書いた求人も含みます。
取得実績を書いた2,382件のうち28.8%は1社の求人です。110社は、求人を掲載している867社の12.7%です。集計した企業の中での割合で、日本の企業全体に占める割合ではありません。
日系は10.0%、外資系は0.7%(10社)
日系企業の求人では10.0%(2,350件・100社)、外資系企業の求人では0.7%(32件・10社)が産休・育休の取得実績を書いています。日系の2,350件のうち29.2%は1社の求人、外資系の32件のうち28.1%はジボダン ジャパン株式会社の求人です。日系企業と外資系企業の分け方は外資系企業の定義と社数にあります。英語で書かれた求人は、この集計に含みません。
10.0%と0.7%は、求人に取得実績を書いた割合(記載率)です。育児休業は1歳未満の子を養育する労働者が事業主に申し出て取得できる休業で(育児・介護休業法第5条第1項)、第6条の定めは求人の記載にかかわらずどの事業主にも適用されます。
【職種別】記載率は金融専門職3.3%からマーケティングの8.9%まで
表は9職種です。表にないほかの職種を含めると、記載率は研究・臨床開発・薬事の2.7%からマーケティング・広報の8.9%までです。
購買・物流・SCMの40件のうち35.0%はパナソニック コネクト株式会社、金融専門職の11件のうち45.5%は大同生命保険株式会社の求人です。
産休・育休の取得実績(取得率・取得者・復帰率など)を書いた求人の割合。各社の採用ページに掲載された日本語の求人27,875件(867社)。2026年10月時点。
育休復帰後の離職率は?国の調査と求人の復帰率
厚生労働省の雇用均等基本調査(表11)が示すのは、育児休業を終えた時点で復職した人と退職した人の割合です。復職した後に辞めた人の割合は、この表には含まれません。
育休を終えた女性の92.1%が復職、7.9%が退職
厚生労働省の令和7年度雇用均等基本調査(表11)によると、2024年4月1日から2025年3月31日までの1年間に育児休業(産後パパ育休を含む)を終了し、復職予定だった人のうち、実際に復職した人の割合は女性92.1%・男性98.1%、退職した人の割合は女性7.9%・男性1.9%でした。令和5年度調査では、女性の復職93.2%、退職6.8%でした。
復帰率を書いた求人は1.6%(24社)
復帰率を書いた求人は1.6%(449件・24社)で、取得実績を書いた2,382件の中に含まれます(2026年10月時点)。書かれた値の中央値は100%(企業ごとに見ても100%)で、低いほうから4分の1の位置の値は99%です。
この復帰率は、記載している24社が自社について選んで載せた数字です。採用市場全体の復帰率を示すものではありません。
育休明けに退職すると育児休業給付金はどうなる?
厚生労働省のQ&A~育児休業等給付~(令和8年8月版)問50によると、育児休業給付金は、育休中に退職した場合、2025年4月1日以後の退職なら退職日まで支給対象です。育休の当初から退職を予定していた場合は支給されません。
育休中の退職は退職日までが支給対象(2025年4月から)
問50は、育児休業給付を「育児休業終了後の職場復帰を前提とした給付金」と説明したうえで、育休をそのまま退職で終える場合を含め、退職の時期ごとに次の扱いを示しています。
- 育児休業の当初からすでに退職を予定している場合:育児休業給付と出生後休業支援給付金の支給対象になりません。
- 育児休業給付金の受給資格確認(給付金を受け取る資格があることの確認)の後に退職することになった場合:支給対象です。
- 支給対象期間中に退職した場合:退職日まで支給対象です(2025年4月1日以後の退職)。2025年3月31日以前の退職は、退職日を含む支給単位期間の一つ前の支給対象期間までです。
返金が必要なのは受給資格確認時に退職予定だった場合だけ
同じQ&Aの問51によると、育児休業給付の受給資格確認時点で退職が予定されていた場合を除き、それまで受給した育児休業給付を返金する必要はありません。
育休を理由とする降格や減給は法律で禁止されている
育児・介護休業法第10条は、労働者が育児休業の申出をしたこと、または育児休業をしたことを理由として、事業主がその労働者に解雇その他不利益な取扱いをしてはならないと定めています。厚生労働省の育児・介護休業法のあらましは、不利益な取扱いの例として、解雇、退職の強要、降格、減給、不利益な配置の変更を挙げています。同じ資料によると、申出または取得と時間的に近接して(1年以内に)行われた不利益取扱いは、基本的に申出または取得を契機としたものと判断され、原則として法違反となります。
転職先では入社1年未満の育休を労使協定で対象外にできる
育児・介護休業法第6条第1項は、「事業主は、労働者からの育児休業申出があったときは、当該育児休業申出を拒むことができない」と定めています。同項のただし書は、労使協定で育児休業をすることができない労働者として定められた労働者からの申出についてはこの限りでないとし、その一号に「当該事業主に引き続き雇用された期間が一年に満たない労働者」を挙げています。
ここでの労使協定は、事業所の労働者の過半数で組織する労働組合(ないときは労働者の過半数を代表する者)と事業主が結ぶ書面による協定です。
第6条の1年は、転職先に引き続き雇用された期間で数えます。育休明けの転職のタイミングで変わるのは、この1年の数え始めと、育休中の退職を扱う問50の対象になるかどうかです。時短勤務(所定労働時間の短縮措置)にも、入社1年未満の労働者を労使協定で対象外にできる同じ定めがあります(第23条、時短勤務の法律上の期間)。
育休で対象外にできるのは3種類の労働者だけ
労使協定で育児休業の対象外にできるのは、次の3種類の労働者です(第6条第1項、育児・介護休業法施行規則第8条、あらましp.10・p.25)。
- その事業主に雇用された期間が1年未満の労働者
- 育児休業申出の日から1年以内(1歳以降の休業の場合は6か月以内)に雇用関係が終了することが明らかな労働者
- 1週間の所定労働日数が2日以下の労働者
あらましのポイント解説は、第6条第1項と施行規則第8条が「労使協定を締結した場合に育児休業の対象から除外できる者の範囲の最大限度を示しています」と書いています。より狭い範囲の人を除外することはできますが、より広い範囲の人を除外することはできません。労使協定で対象外とされ、申出を拒まれた労働者は、育児休業をすることができません(第6条第2項)。
期間を定めて雇用される人は、申出の時点で、子が1歳6か月に達する日までに労働契約(更新される場合は更新後の契約)が満了し、更新されないことが明らかでなければ、育児休業をすることができます(第5条第1項、あらましp.17)。試用期間中だけ契約社員として雇う求人の書き方は試用期間中の条件にあります。
育児休業給付金は休業開始前2年間に12か月が要件
同じQ&Aの問11によると、育児休業給付金の受給には、育児休業を開始した日前2年間に、賃金支払基礎日数が11日以上ある(ない場合は就業した時間数が80時間以上の)月が12か月以上あることが必要です。この2年間に、第1子の育児休業や本人の疾病などで引き続き30日以上賃金の支払いを受けられなかった期間がある場合は、受給要件が緩和されます。
子の看護等休暇は勤続期間を理由に対象外にできない
子の看護等休暇は、小学校3年生修了までの子を養育する労働者が、1年度に5労働日(子が2人以上なら10労働日)を限度に取得できる休暇です。育児・介護休業法第16条の3第2項が準用するのは第6条第1項ただし書の第二号だけで、入社1年未満を理由とする一号の除外は子の看護等休暇には及びません。
あらまし(p.73)によると、「その事業主に継続して雇用された期間が6か月に満たない労働者」を労使協定で除外できる規定は、2025年4月1日に撤廃されました。労使協定で対象外にできるのは、1週間の所定労働日数が2日以下の労働者です。時間単位で取得することが困難と認められる業務に従事する労働者も、1日単位では取得できます。
転職したときの保育園の扱いは自治体ごとに決まる
こども家庭庁は、保育を必要とする事由に就労と求職活動を挙げており、これに類する状態にあたるかどうかは市町村が認めます。世田谷区の「内定時によくある質問」(2026年4月1日更新)の項目9は、育児休業中または育児休業終了後、入園月前に勤務先を退職(転職を含む)した場合や、入園月中に育児休業を取得した勤務先に復職しなかった場合は入園取消(退園)になると書いています。ここでの「復職」は、育児休業の承認を受けた会社に職場復帰することを指します。
横浜市保土ケ谷区では、在園中・内定中に就労先を変更する場合は認定変更申請書(保育の必要性の認定を変える申請)と雇用主が記載する就労証明書を提出し、仕事を辞めて新たな仕事を探す場合(求職中)の認定期間は3か月です。
AirTAの各求人ページには、企業が採用ページに書いた募集要項の本文をそのまま掲載しています。取得実績や復帰率、入社1年未満の扱いが書かれていれば、その本文で確認できます。育休の記載で求人を絞り込む機能はありません。
営業職の求人の一覧は次のとおりで、取得実績の記載のない求人も含みます。応募は各社のサイトで行います。
営業の求人
- Director, Specialist Sales (Loyalty)
マスターカード・ジャパン株式会社 · 東京都
- WD0009899 / Inside Sales Representative (eCom)
レノボ・ジャパン合同会社 · 東京都
- Field Sales Trainee
日本メドトロニック株式会社 · 埼玉県
- D2【渋谷】【コンサルティング営業】新規事業・組織拡大を牽引/新規顧客開拓・案件創出を担うコアメンバー
ARアドバンストテクノロジ株式会社 · 東京都
- Security Solution Specialist(エンタープライズ製造業向けのセキュリティソリューション営業)
日本マイクロソフト株式会社 · 東京都
条件で絞り込む
絞り込み条件に一致する募集中の正社員求人3,143件。いずれも各社の採用ページから取得しています。 2026年10月25日時点 · 2026年8月1日から毎日確認