AirTA

プロダクトマネージャーのキャリアパス(求人の経験年数と業務)

プロダクトマネジメントの求人で企業が記載している経験年数、業務内容、資格、年収を集計し、管理職・VPoP・CPOと隣接するロールの役割はIPAのデジタルスキル標準や厚生労働省などの公表情報で示します。

Daniel Smith•2026年10月15日•更新日 2026年10月23日•29分

プロダクトマネージャー(PdM)のキャリアパスを求人票の記載から見ると、経験5年以上を求める求人は、3〜4年を求める求人よりプロダクト戦略・ロードマップ策定を挙げる割合が高く、要件定義・仕様策定を挙げる割合はほぼ同じです。プロダクトマネジメントの求人561件(234社、2026年9月25日時点)では、プロダクト戦略・ロードマップ策定を挙げる求人が、経験3〜4年を求める119件中82件(69%)、5年以上を求める88件中79件(90%)です。要件定義・仕様策定は、119件中50件(42%)と88件中35件(40%)です。

プロダクトマネージャーのキャリアパスとは

プロダクトマネージャーのキャリアパスは、プロダクトマネージャーの仕事を続けた先で担う役割と業務の方向です。表に示す方向は、管理職、専門職、隣接するロール、事業責任者・コンサルティング・独立の4つと、プロダクトマネージャーへの経路の1つです。このうち公的機関の資料が役割を定義しているのは隣接するロールで、経路のうち社内からの任命はIPAの調査が説明しています。

プロダクトマネージャー(PdM)の定義とPjM・POとの違い

IPAのデジタルスキル標準 ver.2.0(2026年4月)は、DXの推進に必要な役割を6つの類型に区分しています。プロダクトマネージャーは、ビジネスアーキテクト類型の3つのロール(ビジネスアーキテクト、ビジネスアナリスト、プロダクトマネージャー)の1つです。

プロダクトマネージャーの定義が標準に加わったのは、2024年7月8日の改訂です。改訂履歴は、特にデジタルサービスを提供する企業でビジネスアーキテクトと類似性がある職種としてプロダクトマネージャーが一般的になりつつある中で、定義を行いビジネスアーキテクトに関する補記を追加した、と書いています。2026年4月16日のver.2.0では、ロール名がすべてビジネスアーキテクトだった類型を、3つのロールに見直しました。

同標準がプロダクトマネージャーの主な業務として挙げるのは、次の5項目です(p.82)。

  • プロダクトビジョンを定め、その実現に向けたロードマップを策定する。
  • プロダクトの要求事項を定義し、取組みの優先順位を決定する。
  • チーム体制、コスト、スケジュールを管理する。
  • 目的の実現に向けて、デザイナーやソフトウェアエンジニアに加え、顧客、営業、経営層などのステークホルダーと調整する。
  • 成果責任をKPIで具体化し、達成に向けて検証と改善を継続的に行う。

活躍する場面は、「新たにプロダクト(製品・サービス)を立ち上げる際に、適切に意思決定や関係者との調整を図りつつ、プロダクト・サービスを成長させたいとき」です。プロダクトマネージャーは「歴史的にデジタルサービス領域に多いが、特定の業務や管理領域(例:調達や人事)を“プロダクト”とすることもある」とされ、3つのロールは必ずしもすべて設置される必要はなく、複数の役割を特定の担当者が兼務してもかまわない、と書かれています。

経済産業省とIPAのビジネスアーキテクチャ人材の役割定義(2026年4月16日、DSS2.0対応修正版)は、呼称を区別しています。プロダクトマネージャーはPdM、類似の役割呼称であるプロダクトオーナーはPO、プロジェクトマネージャーとプログラムマネージャーは「PdMとの混同を避けるために」PjMとPgMです。

プロダクトマネージャーのキャリアパスの主な方向

方向主な役割・業務説明の出どころ
管理職(VPoP・CPO・プロダクト組織の責任者)プロダクトマネージャー自身が、予算やスケジュール、チームメンバーの管理を担う「管理者」の側面を持ち、経営に対する成果責任を負う。求人票では、プロダクト組織マネジメントの業務と次のポジションの記載IPAのデジタルスキル標準 ver.2.0、経済産業省・IPAの役割定義、日本CPO協会の設立のお知らせ(役職名のみ)、AirTAの求人集計
専門職(プロダクト戦略・KPI管理・グロースなどの専門領域)各業務を記載した企業の数AirTAの求人集計
隣接するロール(ビジネスアーキテクト・ビジネスアナリスト・UX/UIデザイナー・サービスデザイナー)デジタルスキル標準がプロダクトマネージャーと並べて定義するロール。決定権・裁量権の程度で役割が分かれ、ビジネスアナリストをPdMの傘下に置く選択肢もあるIPAのデジタルスキル標準 ver.2.0、経済産業省・IPAの役割定義
プロダクトマネージャーへの経路(社内からの任命・商品企画・ITエンジニア・マーケティング)企業は中途採用も含め内部で保有しようとする傾向。厚生労働省編職業分類は、商品開発部員やWebプランナーを企画・調査事務員に例示IPAの2020年の調査、厚生労働省編職業分類とJILPTの解説、AirTAのITエンジニアとマーケティングのキャリアパスの記事
事業責任者・コンサルティング・独立プロダクトマネージャー以外の役割に移る、または独立する公的機関の説明はなく、人材紹介会社などの解説で挙げられている方向

事業責任者・コンサルティング・独立の方向を説明している公的機関や業界団体のページは、確認できませんでした。方向の説明は公表元の情報、件数と割合はAirTAが集計した求人票の記載です。

プロダクトマネージャーの求人が求める経験年数と業務内容

プロダクトマネージャーの求人が求める経験年数は、3年の記載が最も多く、5年が続きます。経験年数は、求人票の応募条件に書かれた年数で、複数ある場合は最も長い年数です。入社後の在籍年数とは別です。

対象は、AirTAが集計した2026年9月25日時点のプロダクトマネジメントの求人561件(234社)です。このうち集計対象の業務を1つ以上記載した求人は452件、求める経験年数を記載した求人は309件、両方を記載した求人は243件です。プロダクトマネジメントは、AirTAの部門の名称です。

集計しているのは、プロダクトマネジメントの部門に分類された求人です。製品開発、事業開発、UXデザイン、ブランドマネジメント、プログラムマネジメント、ITプロジェクトマネージャーなどの部門に分類された求人は含みません。集計後に別の部門に再分類された9件は除いています。求人のタイトルには、Webディレクター、ブランド、技術企画などの名称も含まれます。

プロダクトマネージャーの求人に記載された経験年数

経験年数を記載した求人309件のうち、3年が135件、5年が77件、2年が34件です(2026年9月25日時点)。

求める経験年数求人件数(309件中)
1年15件
1.3年1件
2年34件
3年135件
4年12件
5年77件
6年2件
7年16件
8年3件
10年10件
12年2件
15年2件

経験年数を記載したプロダクトマネジメントの求人309件の内訳です。2026年9月25日時点。

経験年数別に求人が記載するプロダクトマネージャーの業務

各層の件数は、業務内容も記載した243件に限るため、経験年数の表の件数より少なくなります。

出典:AirTA、プロダクトマネジメントの求人561件(234社)のうち、経験年数と業務内容の両方を記載した243件、2026年9月25日時点。

業務1〜2年(36件・31社)3〜4年(119件・66社)5年以上(88件・46社)
プロダクト戦略・ロードマップ策定61%(22件・21社)69%(82件・48社)90%(79件・44社)
要件定義・仕様策定44%(16件・15社)42%(50件・29社)40%(35件・19社)
プロダクトKPI管理14%(5件・4社)23%(27件・15社)38%(33件・15社)
バックログ管理・開発推進33%(12件・11社)40%(48件・31社)34%(30件・17社)
顧客課題の探索・ユーザーリサーチ25%(9件・9社)28%(33件・23社)32%(28件・14社)
プロジェクトマネジメント31%(11件・10社)27%(32件・23社)27%(24件・11社)
ローンチ・Go-To-Market8%(3件・3社)24%(29件・16社)23%(20件・10社)
受け入れテスト・品質管理6%(2件・2社)16%(19件・16社)23%(20件・10社)
市場・競合分析11%(4件・4社)15%(18件・10社)19%(17件・13社)
事業計画・価格設定8%(3件・3社)13%(16件・12社)18%(16件・10社)
プロダクトグロース14%(5件・5社)25%(30件・19社)17%(15件・11社)
製品ライフサイクル管理14%(5件・5社)12%(14件・9社)16%(14件・10社)
プロダクトデータ分析25%(9件・8社)11%(13件・12社)16%(14件・8社)
パートナー連携・システム連携14%(5件・5社)11%(13件・8社)14%(12件・10社)
セールスイネーブルメント・製品研修11%(4件・3社)9%(11件・7社)13%(11件・11社)
プロダクト組織マネジメント3%(1件・1社)10%(12件・10社)13%(11件・10社)
ブランドマネジメント11%(4件・4社)13%(15件・9社)11%(10件・8社)
プロダクトのコンプライアンス対応3%(1件・1社)4%(5件・5社)9%(8件・8社)
仮説検証・A/Bテスト17%(6件・5社)14%(17件・10社)8%(7件・6社)
UI/UX企画・ディレクション8%(3件・3社)14%(17件・12社)7%(6件・6社)

割合は各層の求人件数に対する割合で、かっこ内はその業務を記載した求人件数と企業数です。割合を示すのは、求人が30件以上かつ企業が5社以上ある層です。2026年9月25日時点。

経験5年以上を求める求人では、プロダクト戦略・ロードマップ策定を挙げる求人が88件中79件(90%)で、3〜4年の119件中82件(69%)より割合が高くなっています。記載した企業は、3〜4年の層で66社のうち48社、5年以上の層で46社のうち44社です。

プロダクトKPI管理も、119件中27件(23%)から88件中33件(38%)に割合が高くなっています。記載した企業は、どちらの層でも15社です。事業計画・価格設定は、119件中16件(13%)から88件中16件(18%)です。

要件定義・仕様策定は119件中50件(42%)と88件中35件(40%)、プロジェクトマネジメントは119件中32件(27%)と88件中24件(27%)、ローンチ・Go-To-Marketは119件中29件(24%)と88件中20件(23%)で、2つの層の割合が近いままです。

プロダクト戦略・ロードマップ策定は、どの層でも記載する求人が最も多い業務です。経験1〜2年を求める求人36件(31社)では、プロダクト戦略・ロードマップ策定が22件(61%)、要件定義・仕様策定が16件(44%)、バックログ管理・開発推進が12件(33%)です。

経験年数が長い求人で割合が下がる業務

プロダクトグロースは、経験3〜4年の119件中30件(25%)から、5年以上の88件中15件(17%)に割合が下がります(2026年9月25日時点)。記載した企業は、3〜4年の層で66社のうち19社、5年以上の層で46社のうち11社です。

バックログ管理・開発推進は、119件中48件(40%)から88件中30件(34%)に割合が下がります。記載した企業は、66社のうち31社から46社のうち17社です。

UI/UX企画・ディレクションは、119件中17件(14%)から88件中6件(7%)に、仮説検証・A/Bテストは、119件中17件(14%)から88件中7件(8%)に割合が下がります。記載した企業は、UI/UX企画・ディレクションが66社のうち12社と46社のうち6社、仮説検証・A/Bテストが66社のうち10社と46社のうち6社です。

割合が下がる理由は、求人票からは確認できません。

プロダクトマネージャーの管理職とVPoP・CPO

プロダクトマネージャーからVPoP(VP of Product)やCPO(Chief Product Officer)への移行を説明している公的機関や業界団体のページは、確認できませんでした。公表元の資料が示しているのは、プロダクトマネージャーという役割そのものが持つ管理者としての側面と、役職の名称です。

デジタルスキル標準が示す決定権と成果責任

デジタルスキル標準 ver.2.0は、プロダクトマネージャーの決定権について、「プロダクト/プログラムに関して事業責任者から委譲された裁量権を持ち、優先順位決定・開発方向性の決定権を有する。」「ただし、その裁量は経営やビジネスアーキテクトの指針に沿う。」と書いています(p.87)。

必要スキルの説明では、「取組みの責任者(マネージャー)としての「プロダクトライフサイクルマネジメント」「プログラム/プロジェクトマネジメント」などのマネジメントスキルは高い実践力が求められる。」としています(p.79)。

経済産業省とIPAの役割定義は、PdMについて「必然的に予算やスケジュール、チームメンバーなどの管理を担う“管理者”としての側面も強く持つ。また、経営に対する成果責任(成果の説明責任)も強く負う。」と書いています(p.19)。同資料で事業責任者にあたるBO(ビジネスオーナー)は「特定の事業・機能に対する意思決定権を有する管理職」で、事業部門長や機能部門長を想定し、経営層は「取締役・執行役・執行役員といったCxOクラス」を想定しています(p.2)。

VPoPとCPOという役職名は、一般社団法人日本CPO協会が2021年1月20日の設立のお知らせで使っています。同協会は、プロダクト開発に携わるCPO、VPoP、PdMを対象に、国内外の事例や企業の知見を発信するとしています。活動はメディア運営、イベント運営、調査レポートで、資格制度や会員数の記載はありません。

求人票が記載するプロダクト組織マネジメントと次のポジション

プロダクト組織マネジメントを業務として記載した企業は、プロダクトマネジメントの求人を出している234社のうち36社です(2026年9月25日時点)。経験年数別では、経験3〜4年を求める求人の119件中12件(10%・10社)、5年以上の88件中11件(13%・10社)が記載しています。

求人票に次のポジションを記載した企業は25社で、マネジメントが17社、部長・事業責任者クラスが17社、スペシャリストが8社です(2026年10月21日時点)。1社が複数を記載する場合があるため、内訳の合計は25社を超えます。

プロダクトマネージャーの専門職と隣接する職種

プロダクトマネージャーの専門職の方向を説明している公的機関や業界団体のページは、確認できませんでした。

専門領域の業務を記載した企業の数

プロダクトマネジメントの求人を出している234社のうち、プロダクト戦略・ロードマップ策定を記載した企業は151社、要件定義・仕様策定は97社、バックログ管理・開発推進は86社です(2026年9月25日時点)。

業務企業数(234社中)求人件数
プロダクト戦略・ロードマップ策定151社299件
要件定義・仕様策定97社170件
バックログ管理・開発推進86社156件
プロジェクトマネジメント78社131件
顧客課題の探索・ユーザーリサーチ66社116件
プロダクトグロース54社81件
ローンチ・Go-To-Market52社84件
受け入れテスト・品質管理51社73件
プロダクトKPI管理46社95件
市場・競合分析44社65件
パートナー連携・システム連携39社56件
セールスイネーブルメント・製品研修38社50件
製品ライフサイクル管理37社52件
プロダクト組織マネジメント36社45件
ブランドマネジメント35社55件
事業計画・価格設定35社59件
UI/UX企画・ディレクション33社48件
仮説検証・A/Bテスト31社51件
プロダクトデータ分析26社41件
プロダクトのコンプライアンス対応18社19件

プロダクトマネジメントの求人561件を出している234社のうち、その業務を記載した企業の数と求人の件数です。経験年数の記載がない求人も含みます。234社の内訳は、日系企業が188社、外資系企業が46社です。1社が複数の業務を記載します。2026年9月25日時点。

ビジネスアナリスト・デザイナーとの役割の違い

デジタルスキル標準 ver.2.0は、ビジネスアナリストの責務を「プロダクト/プログラムにおける業務・組織・システムの分析を担い、要求の整理と実装担当者(エンジニア)への伝達を行う。また、取組関係者のコミュニケーションハブとなり、利害調整を行う」としています(p.63)。ビジネスアーキテクトの責務は、経営戦略を全体最適の事業構造に落とし込み、変革のロードマップ(プロダクト/プログラムポートフォリオ)を立案し、経営者の投資判断と意思決定を支援することです。

同標準は、「変革施策の推進という意味ではビジネスアーキテクトとプロダクトマネージャーは根底のスキルセットはかなり近いが、決定権・裁量権の程度によって役割や振る舞いが変わる。」と書いています(p.83)。プロダクトマネージャーは任命されたプロダクト/プログラムに対する決定権/裁量権を持ち、ビジネスアナリストは「基本的に最終決定権や裁量権を持たず、実行責任が中心」です。

経済産業省とIPAの役割定義は、PdMとビジネスアナリストについて「PdM傘下にBAstを置いてPdMの活動を支援することも選択肢。」と書いています(p.19)。ビジネスアナリストは意思決定者の役割遂行を支援する「社内コンサルタント」的な立ち位置で振る舞うことが可能で、単独で変革を推進することはできない、としています。

デザイナー類型では、サービスデザイナーの責務が「社会、顧客・ユーザー、製品・サービス提供における社内外関係者の課題や行動から顧客価値を定義し製品・サービスの方針(コンセプト)を策定するとともに、それを継続的に実現するための仕組みのデザインを行う」、UX/UIデザイナーの責務が「バリュープロポジションに基づき製品・サービスの顧客・ユーザー体験を設計し、製品・サービスの情報設計や、機能、情報の配置、外観、動的要素のデザインを行う」です(p.63)。

これらの資料が定義しているのは各ロールの役割と関係で、ロール間の移行は説明していません。

社内からの任命と職業分類の商品企画

IPAのDX推進に向けた企業とIT人材の実態調査 詳細編(令和2年5月14日)は、デジタルビジネス推進企業について、「プロダクトマネージャーやビジネスデザイナーなどビジネス視点でDXを主導するリーダーをはじめ、テックリード等についても中途採用も含め内部で保有しようとする傾向が見られる。」と書いています(p.28)。同じページの表では、プロダクトマネージャーの確保の手段は内部が「多い」、中途採用が「少ない」、新卒と外注が「ほとんどない」で、企業インタビューのコメントには「管理職クラス、事業のエース、それに準ずる人材を任命」が挙がっています。企業インタビューとIT人材白書2020の調査結果に基づく資料です。

厚生労働省編職業分類(令和4年改定)の例示職業名に、プロダクトマネージャーはありません。商品開発部員、商品企画事務員、Webプランナー、マーケターは、033-03 企画・調査事務員の例示職業名です。JILPTの第5回改定の解説は、「新商品の企画・開発に関する事務の仕事に従事するものは、中分類 033(総務・人事・企画事務の職業)に分類する。」としています(p.19)。

ITエンジニアのキャリアパスはプロダクトマネージャーを、マーケティングのキャリアパスは商品企画・事業開発・プロダクトマネージャーを、方向の1つとして挙げています。

プロダクトマネージャーの資格・スキルと英語

経験年数のどの層でも、集計の基準に達する資格の記載はありません(2026年10月21日時点)。デジタルスキル標準 ver.2.0は、プロダクトマネージャーについて「デファクトスタンダードと言える知識体系は存在しないが、アジャイル開発で活用されるものを中心に、様々なフレームワーク/テクニックが柔軟に活用される。」と書いています(p.87)。ビジネスアーキテクトにはBIZBOK、ビジネスアナリストにはBABOKが挙がっています。

デジタルスキル標準のスキル項目

デジタルスキル標準 ver.2.0のプロダクトマネージャーの必要スキルでは、サブカテゴリー「プロダクトのマネジメント」の7項目のうち6項目が重要度a(高い実践力と専門性が必要)です(p.82)。aの6項目は、プロダクトビジョン/ロードマップ策定、プロダクト成果指標の設計と運用、プロダクトスコープと優先順位のマネジメント、仮説検証・学習サイクル設計、マーケティング、技術的制約・アーキテクチャを踏まえたプロダクト判断で、要求の分析とマネジメントはbです。ほかにプロダクトライフサイクルマネジメント、プログラム/プロジェクトマネジメント、チーム開発などがaです。

これは同標準の重要度の評価で、求人票の記載とは別の資料です。

情報処理技術者試験と海外の認定

IPAが試験とロールを対応させた表はver.1.2時点のもので、プロダクトマネージャーの行はありません。ビジネスアーキテクトに「特に有用」とされているのはITストラテジスト試験です。

ITストラテジスト試験の対象者像は、「高度IT人材として確立した専門分野をもち、企業の経営戦略に基づいて、ビジネスモデルや企業活動における特定のプロセスについて、情報技術(IT)を活用して事業を改革・高度化・最適化するための基本戦略を策定・提案・推進する者」です。期待する技術水準は、事業企画、業務改革推進、情報化企画、製品・サービス企画などの部門でITを活用した基本戦略の策定・提案・推進を遂行する人を想定しています。同ページにプロダクトという語はありません。

現行の試験制度は2026年度の実施をもって終了し、2027年度から新試験制度に移行する予定です。令和7年度春期の結果は、応募者7,889人、受験者5,586人、合格者836人、合格率15.0%です。

海外の認定では、AIPMM(米国)のCertified Product Manager(CPM)が、構想からローンチまでのプロダクトライフサイクルの前半における責任の理解を示す資格で、講座に受講要件はありません。Scrum AllianceのCertified Scrum Product Owner(CSPO)はプロダクトオーナー(PO)の認定で、2年ごとに更新します。Pragmatic InstituteはProduct Management Certificationなどを設けています。いずれのページにも、日本の取得者数の記載はありません。

英語を使うプロダクトマネージャーの求人

日常的に英語を使う業務を記載した求人は、経験5年以上では、英語の記載を判定できた100件中61件(61%)です(2026年10月21日時点)。経験3〜4年では129件中46件(36%)、1〜2年では49件中8件(16%)です。

職種ごとの割合は、日常的に英語を使う求人が多い職種で確認できます。集計の対象と時点が異なるため、プロダクトマネジメントの数字は一致しません。

プロダクトマネージャーの年収(経験年数別)

求人票に記載されたプロダクトマネージャーの年収

年収を記載したプロダクトマネジメントの求人310件(155社)では、年収の中央値は980万円で、中央の半数は800万〜1,160万円の範囲です(2026年10月21日時点)。年収は、求人票に記載された下限と上限の中間の金額で集計しています。

経験年数別の中央値は、経験1〜2年を求める求人が930万円(年収を記載した34件)、3〜4年が1,000万円(78件)、5年以上が1,080万円(32件)です(2026年10月21日時点)。

厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)には、プロダクトマネージャーの職業がありません。賃金構造基本統計調査の職種別の集計にも、プロダクトマネージャーの区分がありません。

全職種の求人票の年収レンジは、下限、上限、幅に分けて集計しています。年収1,000万円に届く求人は、記載された年収の上限が1,000万円に届くかどうかで職種ごとに集計したもので、中央値とは別の数え方です。

賃金構造基本統計調査の役職別賃金

厚生労働省の令和7年賃金構造基本統計調査の概況(令和8年3月24日公表)の第8表は、10人以上の常用労働者を雇用する民営事業所の一般労働者のうち、雇用期間の定めのない人の役職別の賃金(男女計)を次のとおり示しています。この「賃金」は、令和7(2025)年6月分として支払われた所定内給与額の平均です。

役職所定内給与額(月額)
部長級635.8千円
課長級529.2千円
係長級399.2千円
非役職者310.5千円

出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」第8表。全職種の6月分の月額で、時間外勤務手当などの超過労働給与額を含みません。プロダクトマネージャーに限った金額とは異なります。

プロダクトマネージャーの業務を職務経歴書に書く

職務経歴書の業務欄は、求人で企業が記載している業務の名称から選んで書けます。英文履歴書作成ツールで職種にプロダクトマネジメントを選ぶと、プロダクトマネジメントの業務20項目が一覧で表示されます。業務の名称は、経験年数別の表と同じです。

同じ回答から、職務経歴書と英文レジュメの両方ができます。作成とプレビューはアカウントなしで利用できます。PDFのダウンロードには無料のAirTAアカウントが必要です。

業務ごとの記載例は、プロダクトマネジメントの職務経歴書サンプルにあります。同じ業務でも、担った範囲によって書き方が変わります。補佐・担当・統括の書き分けは、英文レジュメの書き方と合わせて説明しています。

プロダクトマネージャーのキャリアパスのよくある質問

プロダクトマネージャーの求人は何年の経験を求めますか

経験年数を記載したプロダクトマネジメントの求人309件では、3年が135件、5年が77件、2年が34件です(2026年9月25日時点)。

経験5年以上を求める求人はどの業務を記載していますか

経験5年以上を求める求人88件(46社)のうち、プロダクト戦略・ロードマップ策定が79件(90%)、要件定義・仕様策定が35件(40%)、プロダクトKPI管理が33件(38%)、バックログ管理・開発推進が30件(34%)です(2026年9月25日時点)。

プロダクトマネージャーの資格はありますか

求人票の記載で集計の基準に達する資格は、経験年数のどの層にもありません(2026年10月21日時点)。確認した公表元(IPAの試験区分と試験とロールの対応表)には、プロダクトマネージャーを対象にした試験はありません。デジタルスキル標準 ver.2.0は、プロダクトマネージャーにデファクトスタンダードと言える知識体系は存在しないとしています。海外にはAIPMMのCPM、Scrum AllianceのCSPO(プロダクトオーナーの認定)、Pragmatic Instituteの認定がありますが、各ページに日本の取得者数の記載はありません。

プロダクトマネージャーの求人は英語の使用を記載していますか

日常的に英語を使う業務の記載は、経験5年以上で判定できた100件中61件(61%)、3〜4年で129件中46件(36%)、1〜2年で49件中8件(16%)です(2026年10月21日時点)。

プロダクトマネージャーとプロジェクトマネージャーの違いは何ですか

経済産業省とIPAの役割定義は、プロジェクトマネージャーとプログラムマネージャーを、PdMとの混同を避けるためにPjMとPgMと表記しています。デジタルスキル標準 ver.2.0では、プロダクトマネージャーは任命されたプロダクトに対する決定権を持ち、企画からリリース・成長・改善・終了までライフサイクルを通じて活動する役割で、主な業務にチーム体制、コスト、スケジュールの管理を含み、プログラム/プロジェクトマネジメントは必要なマネジメントスキルの1つです。厚生労働省編職業分類では、010-03 ITプロジェクトマネージャが職業として設定されていますが、プロダクトマネージャーの職業はありません。求人票では、プロジェクトマネジメントを挙げる求人が経験3〜4年で119件中32件(27%)、5年以上で88件中24件(27%)です(2026年9月25日時点)。

公的な職業分類にプロダクトマネージャーはありますか

厚生労働省編職業分類(令和4年改定)の例示職業名に、プロダクトマネージャーはありません。商品開発部員とWebプランナーは033-03 企画・調査事務員の例示です。厚生労働省の職業能力評価基準(事務系職種)に、プロダクトマネジメントの職務はありません。厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)にも、プロダクトマネージャーの職業がありません。

現在公開されているプロダクトマネジメントの求人は、各社の採用ページから毎日取得しています。応募は各社のサイトで行います。

条件を登録して、スカウトを受け取る

登録は無料です。条件を決めて非公開のまま待ち、条件を記載したスカウトだけを受け取れます。

関連記事